【蔵出し銀塩カメラ⑪】Canon T90
0120-00-5157
〒312-0002 茨城県ひたちなか市高野667-5 [ 営業時間 ] 9:00～18:00
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【蔵出し銀塩カメラ⑪】Canon T90
保険責任者の津嶋です。
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工業製品の中には時折その後のデザインの流れをガラッと変えてしまうものが
登場しますよね。クルマで言えば、２BOXカーのシビック、ハイト軽ワゴンの
ワゴンＲ、低車高ミニバンのオデッセイなどなど・・・。
今回のＴ90もその後の一眼レフカメラのデザインに大きな影響を与え、少なく
ともキャノン一眼レフではＴ90以前とＴ90以降で全くちがうデザインとなりま
した。
T90が発売されたのは、キャノンがミノルタα7000に対してT80で大敗した
いわゆる「αショック」の翌年の1986年2月でした。ボディデザインはドイツの
デザイナー、ルイジ・コラーニのバイオフォルムがベースになっていて、
その後のキャノンEOS(イオス)シリーズの原型とも言うべき曲面基調のもの
でした。機能についても３種類の測光方式の搭載やシャッターからフィルムの
巻き上げ巻き戻しに至るまですべての機能の電源を単三乾電池４本でまかなう
など（オートフォーカス以外は）なんでもありといった先進的なもの。
まぁオートフォーカスがないってのがこの時期のカメラとしてはある意味致命的
ではありますが・・・。
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機能・デザインは超先進的であったのにオートフォーカスでないというだけで
保守的カメラ的な分類をされてしまったＴ90ですが、αショックによるキャノン
暗黒時代の中では「オートフォーカスカメラなんてアマチュアが使うもの」と
いうプロカメラマンの保守的思想に支えられ、セールス的にはそこそこ成功した
カメラでした。
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私も「機材は軽量にしたいがコンパクトカメラはちょっと・・・」という時には
今でもよくチョイスするカメラです。ただこのカメラには初期ロットを中心に
電磁石への埃の侵入や内部ゴムの劣化などにより動作シーケンスが中断してしまう
「EEEトラブル」という持病があり、中古市場では以前ほど見かけなくなりました。
暗黒時代の中でのキャノン「意地の１台」でもあっただけに、完動品がなくなって
しまうのはちょっと寂しいですね。
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